ナガイ ヨシミ   NAGAI YOSHIMI
  永井 由巳
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル シンポジウム13 抗VEGF薬を用いた滲出型加齢黄斑変性の長期治療戦略
典型加齢黄斑変性に対する抗VEGF薬単独療法
会議名 第65回日本臨床眼科学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎永井 由巳
発表年月日 2011/10
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 近年、典型的滲出型加齢黄斑変性(Typical AMD)に対する抗VEGF療法は、主たる治療法としての地位を築いてきた。国内ではpegaptanib、ranibizumabが認可承認され、多くの施設からその治療成績が報告されている。
 当科におけるTypical AMDに対するranibizumab単独療法で、3回連続投与を行う導入気においては脈絡膜新生血管(CNV)がGass分類1型、2型に関わらず滲出性所見は消退し視力も改善した。その後、維持期において再燃傾向を示す症例に対してはPrONTスタディの追加治療の基準を参考にしてranibizumab追加投与を行ったが、初回投与から12か月後の視力は改善を得られず、治療開始時と同程度の視力を維持しているに過ぎないという結果に終わった。CNVのサブタイプでみると、2型CNVを含む症例では視力は維持されていたが、1型CNVのみの症例では治療開始時よりも平均視力は有意に低下し、維持期における追加治療回数も多い傾向があった。
 今後、さらに長期の治療戦略を立てる上で、Typical AMDに対する抗VEGF薬単独療法での維持期における問題点を検討し、海外における様々な投与方法によるスタディの結果も踏まえてTypical AMDに対する抗VEGF薬単独療法の効果や限界について考察したい。