オツジ ツヨシ   OTSUJI TSUYOSHI
  尾辻 剛
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 教育セミナー 緑内障-原発閉塞隅角緑内障の治療戦略-隅角癒着解離術のノウハウ
会議名 第32回日本眼科手術学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)
発表者・共同発表者◎安藤彰, 南部裕之, 田辺晶代, 尾辻剛, 松村美代
発表年月日 2009/01
開催地
(都市, 国名)
神戸
概要 瞳孔ブロックを解除しても広範囲に隅角が閉塞して十分な眼圧コントロールが得られない症例は隅角癒着解離術の適応である。隅角癒着解離術は難しい術式ではないが隅角をよく見えるようにすることが重要で、そのためには少し工夫が必要である。隅角を見やすくするためにクランケの顔と顕微鏡の位置、そして制御糸でどのように眼球を動かせばよいかを示す。具体的には1.クランケの顔を大きく動かし、顕微鏡の角度を調整する、2.麻酔で出血させない、3.バンガーターなどしっかり開瞼できる開瞼器を使用し、制御糸を上下直筋の付着部にかけて、眼球を上下左右方向に加えて回旋できるようにする、4.隅角鏡はスワン・ヤコブのゴニオプリズムを使用、5.粘弾性物質はヒーロンVが有用、5.トリプル手術では白内障手術による主に角膜における隅角の視認性の低下に配慮し、まず隅角癒着解離術を行ってから白内障手術を行う(ただし前嚢切開だけは隅角癒着解離術より先に行っても問題はない)、6.前房に永田式隅角解離針を挿入し、プリズムを載せて見やすい場所から解離を始める。上方の隅角の視認性が悪い場合は、11時から1時の位置は無理に解離しない。見たい隅角の方へクランケの顔を傾けることが重要である。7.顔を十分に動かせない場合は、顕微鏡に角度調整機構(あおり調節)があればこれを使う。これらを術中の写真を示して解説する。