オツジ ツヨシ   OTSUJI TSUYOSHI
  尾辻 剛
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル ポリープ状脈絡膜血管症に対するranibizumab硝子体注射の治療成績
会議名 第114回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎尾辻剛, 永井由巳, 有澤章子, 正健一郎, 久保木香織, 津村晶子, 西川真生, 長央由里子, 髙橋寛二
発表年月日 2010/04
開催地
(都市, 国名)
名古屋
概要 【目的】ポリープ状脈絡膜血管症(polypoidal choroidal vasculopathy:PCV)に対するranibizumab硝子体内投与後の短期成績を検討した。
【対象と方法】対象は平成21年4月から9月までに関西医大附属枚方病院、関西医大附属滝井病院でPCVと診断し、ranibizumab硝子体内注射(0.5mg/0.05ml)の1か月ごと連続3回投与を終えた14例14眼である。投与前に治療歴がないもの(初回群)8眼、あるもの(治療群)は6眼であった。治療群は5眼が光線力学的療法(PDT)、1眼がポリープ状病巣への光凝固治療を受けていた。両群ともにranibizumab初回投与時にPDTを併用した症例はなかった。
【結果】治療前平均視力は、0. 15(初回群0.27、治療群0.09)で、ranibizumab3回投与後1か月の平均小数視力は0.12(初回群0.19、治療群0.05)であった。ranibizumab3回投与後、初回群、治療群ともに治療前にみられた滲出性変化は消退傾向を示したが、初回群の3眼(38%)に漿液性網膜剥離、ポリープ状病巣が残存しranibizumabの追加投与を行った。治療群は2眼(33%)に嚢胞様黄斑浮腫の残存を認めた。
【結論】PCVに対するranibizumab硝子体内注射は、滲出性変化の抑制効果を認めるが、3回投与の導入期終了時には十分な効果が得られず追加治療を必要とする症例が多かった。