オツジ ツヨシ   OTSUJI TSUYOSHI
  尾辻 剛
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 裂孔原性網膜剥離に対する25Gシステム経結膜硝子体手術の長期成績
会議名 第49回日本網膜硝子体学会総会
発表者・共同発表者◎津田メイ, 尾辻剛, 垰本慎, 西村哲哉

発表年月日 2010/11
開催地
(都市, 国名)
大阪
概要 【目的】25Gシステム経結膜硝子体手術(以下25Gシステム)を用いて硝子体手術を行った裂孔原性網膜剥離の手術成績を後ろ向きに検討した。【対象と方法】対象は2006年9月から2009年7月までに関西医大附属滝井病院で裂孔原性網膜剥離と診断され、25Gシステム硝子体手術を施行し1年以上経過観察できた87例87眼(黄斑円孔網膜剥離12例12眼を含む)である。剥離手術既往例は含むが、増殖硝子体網膜症の症例は省いた。50歳以上の症例では水晶体摘出、眼内レンズ挿入を併用した。原因裂孔の数、剥離範囲、術中術後合併症、網膜復位率、視力の経過(黄斑円孔網膜剥離は省く)について検討した。【結果】原因裂孔の数は3個以上認めたものが11眼であった。剥離範囲は2分の1象限以上が52眼であった。視力は術前が0.01〜1.5(平均対数視力0.66)、術後3か月(0.27)で有意に改善していた(P=0.002)。6か月(0.17)、1年 (0.16)、2年0.01~1.5(0.08)であった。術後1年で少数視力0.8以上のものは48眼(64.0%)であった。術後25mmHg以上の高眼圧が11眼、8mmHg以下の低眼圧が15眼にみられた。術後再剥離を生じたのは8眼(9.2%)であった。全ての症例で再手術により復位した。術後3か月以後は、長期の合併症はみられなかった。【考察と結論】裂孔原性網膜剥離に対する25Gシステムを用いた硝子体手術成績は良好で、術後3か月から半年以後視力は安定し、長期成績も良好であった。