タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 加齢黄斑変性occult CNVに対する光線力学的療法
会議名 厚生労働省難治性疾患克服研究事業、網膜脈絡膜・視神経萎縮症調査研究班、平成20年度班会議
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎正健一郎, 尾辻剛, 津村晶子, 永井由巳, 有澤章子, 髙橋寛二
発表年月日 2009/01
開催地
(都市, 国名)
名古屋
概要 【目的】滲出型加齢黄斑変性(AMD)のうち、網膜色素上皮(RPE)下に新生血管が生じるoccult CNVは、フルオレセイン螢光眼底造影(FA)によりfibrovascular PEDとlate leakage of undetermined sourceの二つの造影パターンに分けられる。光線力学療法(PDT)後の経過をこの2群で比較し、occult CNVのPDT後の特徴を検討した。
【対象と方法】対象は平成16年7月から平成19年6月までにPDTをおこない、1年以上経過観察した狭義AMD症例のうち、FAでoccult with no classic CNVと判定された43眼で、年齢は54歳~89歳、平均74歳であった。観察期間は14か月~80か月、平均33か月であった。ポリープ状脈絡膜血管症と網膜血管腫状増殖は除外した。fibrovascular PED(FV)群とlate leakage of undetermined source(UDS)群の2群について、PDT前、PDT後3、6、9、12か月、再治療時、最終観察時における視力、眼底所見を調査した。
【結果】FV群は24眼、UDS群は19眼あった。初診からPDT施行までの期間はFV群で平均11.5か月、UDS群2.2か月(p=0.016)、術前平均視力はFV群0.16、UDS群0.27(p=0.04)。PDT前と最終観察時の平均視力の変化はFV群では0.16→0.08(p=0.02)、UDS群では0.27→0.19(p=0.14)で差があった。最終観察時の眼底所見では、活動性病変が沈静化しRPE萎縮や線維化病巣となったものがFV群で80%、UDS群で84%にみられた。【結論】FV群はUDS群にくらべ、PDTを施行するまでに時間的余裕がある一方、視力予後が不良であるという特徴が明らかになった。