タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 硝子体細胞診が診断に有用であったサルコイドーシスの2例
(硝子体細胞診とサルコイドーシス)
会議名 第63回日本臨床眼科学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
発表者・共同発表者◎松岡雅人, 緒方奈保子, 髙橋寛二, 足立靖, 木下勇一, 西村哲哉
発表年月日 2009/10
開催地
(都市, 国名)
福岡
概要 【目的】
硝子体細胞診が有用であったサルコイドーシスの2例の報告
【対象と方法】
症例1:56 歳男性。両眼性複視主訴に近医受診。精査のため当院紹介受診。初診時右眼の前眼部炎症と硝子体混濁、両眼の著明な視神経乳頭浮腫を認めた。内斜視を認めたが、ヘス検査では眼球運動制限なし。血液検査はsIL2-R 上昇もACE 正常。ツベルクリン反応は陽性。頭部MRI、脳血管造影では異常なく、胸部CTにて肺門部リンパ節腫脹を認めた。複視は自然軽快したが右眼硝子体混濁増悪したため、ステロイドパルス療法施行。しかし硝子体混濁軽快しないため、硝子体手術にて混濁硝子体を採取。細胞診で類上皮細胞、多核球を確認し、サルコイドーシスと診断した。
症例2:77 歳男性。肺小細胞癌の治療中、両眼視力低下を主訴に近医受診。精査のため当院紹介受診。初診時両眼硝子体混濁、視神経乳頭浮腫認めた。血液検査では軽度白血球増加もACE 正常。ツベルクリン反応は陽性。頭部MRI 検査、胸部CT 異常なし。硝子体手術で混濁硝子体を採取。細胞診で類上皮細胞、多核球を確認し、サルコイドーシスと診断した。
【結果】
症例1 ではステロイド内服にて視神経乳頭浮腫は軽快、矯正視力も1.0 に回復した。
症例2 では抗癌剤投与中で全身状態が不良のため、ステロイドのテノン嚢内投与を選択。視神経乳頭浮腫は軽快し、矯正視力0.7 に回復した。
【結論】両症例では硝子体細胞診がサルコイドーシス診断に有用であった。