タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル サブスペシャリティーサンデー 網膜硝子体疾患治療の進歩 加齢黄斑変性
会議名 第113回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎髙橋寛二
発表年月日 2009/04
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 わが国における滲出型加齢黄斑変性の治療は急速な転換期にある。すなわち、過去5年間にわたり加齢黄斑変性の脈絡膜新生血管(CNV)に対して広く行われてきた光線力学的療法(PDT)主体の治療から、本格的な抗血管新生薬の臨床への導入がなされ、薬物を積極的に使用する治療へと大きく変容している。現在、臨床的に使用される抗血管新生薬には、triamcinolone acetonide(未認可)、bevacizumab(未認可)、pegaptanib(承認済)、ranibizumab(承認予定)があり、これらの薬剤単独あるいはPDTとの併用療法(double therapy, .triple therapy)が導入され、いっそう高いレベルの視力改善を目指す治療が目標となってきている。わが国における薬物治療に関するガイドラインがまだ確立されていない現在、治療選択において最も重要なことは、病型、病態に応じて理論的に治療を選択して行うことである。例えば、網膜下で増殖するCNVを有する加齢黄斑変性には積極的に抗VEGF薬を使用すること、わが国に多いポリープ状脈絡膜血管症には血栓閉塞療法であるPDTを主体とした治療を行うこと、新生血管の難治性が極めて高い網膜血管腫増殖に対しては初回から薬物―PDT併用療法を行うことなどの例が挙げられる。本講演ではこのような加齢黄斑変性に対する新しい治療の進歩について述べる。