タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 視野進行例を含む原発閉塞隅角緑内障に対する隅角癒着解離術の長期成績
会議名 第20回日本緑内障学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
発表者・共同発表者◎城信雄, 南部裕之, 加賀郁子, 高橋寛二, 安藤彰, 松村美代
発表年月日 2009/11
開催地
(都市, 国名)
沖縄
概要 【目的】原発閉塞隅角緑内障(PACG)に対して隅角癒着解離術(GSL)を行うと術直後から安定して15mmHg前後の眼圧値を示すことが知られている。今回長期の眼圧成績のほか、緑内障罹患期間による成績および視野狭窄進行例に対しての成績についても検討した。【対象と方法】2000年1月~2006年9月までにGSL+白内障手術を行った46例47眼を対象とした。薬剤使用下の術前平均眼圧は22.6mmHgであった。病型は原発閉塞隅角症1眼、PACG45眼、平均観察期間は45.9か月であった。罹患期間が推定できたものは36眼で、うち12眼は1年以上であった。湖崎分類でIIIb期以上の視野進行例が14眼含まれていた。手術は隅角癒着解離針にて12時方向も含めできるだけ癒着を解除し、白内障手術を施行した。【結果】術後2年の平均眼圧は13.6mmHg、4年14.3mmHg、6年13.6mmHgで、術後9年の時点での20mmHg以下の眼圧コントロール率は90%であった。緑内障罹病期間が1年未満であった24眼の術後3年の平均眼圧は14.5mmHgで、1年以上であった12眼の平均15.1mmHgと差はなかった。湖崎分類IIIb期以上の14眼は術後3年は14 mmHg以下で経過しIIIa期以下の症例より低かったが、使用薬剤は多い傾向にあった。湖崎分類上、視野進行例はなかった。【結論】GSLの術後眼圧は長期にわたっても15mmHg以下であり緑内障罹患期間が長くてもその成績に違いはなかった。症例数を増やし視野も含めて再検討する必要があるが、視野進行例でも緑内障点眼薬の使用下で10mmHg台前半の眼圧で経過した。