タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞症の治療成績
会議名 NOW2009(第26回日本眼循環学会・第48回日本網膜硝子体学会)
発表者・共同発表者◎石黒利充, 山田晴彦, 二階堂潤, 髙橋 寛二
発表年月日 2009/12
開催地
(都市, 国名)
名古屋
概要 〔目的〕黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に対しては、未だ決定的な治療法は確立されていない。今回、視力予後の最も良い治療方法を検討した。〔対象と方法〕対象は2005年1月~2008年7月に当院眼科を受診し、初診から3か月以上経過観察できた新鮮例のみを後ろ向きに調査した。治療方法別に、無治療で経過観察を行った (1群)、トリアムシノロンテノン嚢下注射、あるいは網膜光凝固を施行した (2群)、内境界膜剥離併用硝子体切除術を施行した (3群)の3つに分けた。各群の治療前視力と最終受診時視力を比較した。〔結果〕調査対象は82眼(1群20眼、2群34眼、3群28眼)で、平均年齢68.4歳、平均経過観察期間は10.2か月であった。1群は20眼中13眼(65%)で自然軽快、視力も改善した。治療前後の視力を比較すると1群(0.52→0.72,p=0.0531)、2群(0.42→0.47, p=0.47)では有意差を認めなかったが、3群では有意差を認めた(0.30→0.60, p=0.0001)。分散分析で各群間に優劣はなかった。最終受診時の視力低下率は1群と2群ではそれぞれ3群との間に有意差を認めた。(χ2検定、p=0.0213)また、1群ではもっとも視力低下率が高かった。〔結論〕黄斑浮腫を伴うBRVOにおいて治療方法別視力予後を検討した結果、経過観察のみは最も視力低下率が高く、硝子体手術を行うのが最もよい視力を維持していた。