タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 加齢黄斑変性に伴う硝子体出血に対する硝子体手術の検討
会議名 第115回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎尾辻剛, 正健一郎, 津村晶子, 津田メイ, 和田光正, 西村哲哉, 高橋寛二
発表年月日 2011/05
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】滲出型加齢黄斑変性(AMD)に伴う硝子体出血に対して硝子体手術を行った症例について後ろ向きに検討した。
【対象と方法】対象は平成16年4月から22年3月までに関西医大滝井病院にてAMDで通院中に硝子体出血を来し、硝子体手術に至った症例のうち6か月以上経過観察できた25例26眼である。糖尿病網膜症や網膜血管閉塞の既往のある症例は除外した。平均年齢は71.5歳で、男性18眼、女性8眼であった。病型は狭義AMD14眼、ポリープ状脈絡膜血管症12眼であった。硝子体出血前の所見の特徴と術後経過について検討した。
【結果】硝子体出血の直前には22眼で網膜下出血の拡大がみられ、15眼で3乳頭径大を超える出血性網膜色素上皮剥離がみられた。術前の小数換算平均視力は0.01以下で、術後6か月では0.04であった。2眼で光線力学的療法を、3眼で抗VEGF療法を追加した。術後6か月では2眼を除いて滲出は停止した。後部硝子体剥離の有無や病型では術後視力に有意差はなかった。意図的裂孔を作成し網膜下血腫除去を行った3眼すべてと、医原性裂孔を生じた2眼のうち1眼に術後網膜剥離を来した。
【結論】AMDの硝子体出血に対する硝子体手術は後部硝子体剥離の有無や病型で術後経過が異なるとの報告があるが、我々の検討では差はなかった。既報と同様に術後ほとんどの症例で滲出は停止した。術中に網膜裂孔が生じた症例の術後経過は不良であり、血腫除去のため意図的裂孔を作成する場合には注意を要する。