タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル treatment naïve AMD症例に対するラニビズマブ硝子体内注射1年成績
会議名 厚生労働省 難治性疾患克服研究事業 網膜脈絡膜・視神経萎縮症調査研究班 平成23年度斑会議
発表者・共同発表者◎正健一郎, 尾辻剛, 津村晶子, 津田メイ, 髙橋寛二
発表年月日 2012/01
開催地
(都市, 国名)
名古屋
概要 【目的】過去に治療歴の無い(treatment naïve)滲出型加齢黄斑変性(AMD)症例に対するラニビズマブ硝子体内注射(intravitreal Ranibizumab:IVR)の12か月成績について調査し、IVRの長期的効果を評価した。
【対象】対象はIVR開始から12か月以上経過観察できたtreatment naïve AMD 37眼で、維持期には毎月経過観察の上、PRN投与をおこなった。導入期の光線力学療法(PDT)併用例、導入期治療プロトコールからの逸脱例は除外した。
【方法】ベースライン視力、病型、フルオレセイン蛍光眼底造影上の病変タイプ、治療開始後3、6、9、12か月の視力、年間投与回数をレトロスペクティブに調査した。
【結果】男性25眼、女性12眼、年齢は56~90歳、平均72.8歳であった。病型は典型的AMD27眼74%、ポリープ状脈絡膜血管症9眼23%、網膜血管腫状増殖1眼3%。病変タイプはpredominantly classic 11眼30%、minimally classic 5眼14%、occult with no classic 21眼56%であった。ベースライン、3か月後、6か月後、9か月後、12か月後の平均視力は0.37、0.47、0.44、0.37、0.34でベースラインからの有意な低下はみられず維持された。3段階以上の改善、不変、悪化は3か月後13.5%、86.5%、0%、視力維持率は100%であったが、12か月後には24.3%、54.1%、21.6%、視力維持率は78.4%に低下した。平均年間治療回数は3.95回であった。
【結論】現行のPRN投与でベースライン視力を維持することが可能であった。既報と比較し年間投与回数、視力改善度が低かったことから、当科での維持期治療が不十分であった可能性が示唆された。