タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 炭酸脱水酵素阻害薬長期点眼による角膜内皮への影響
会議名 第23回日本緑内障学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎舘野寛子, 城信雄, 南野桂三, 安藤彰, 南部裕之, 松村美代, 髙橋寛二
発表年月日 2012/09
開催地
(都市, 国名)
石川
概要 【目的】炭酸脱水酵素阻害薬の長期継続点眼による角膜内皮への影響を角膜内皮細胞密度で後ろ向きに検討した。【対象と方法】対象は原発開放隅角緑内障および正常眼圧緑内障で、炭酸脱水酵素阻害薬(ドルゾラミド、ブリンゾラミド)点眼を6年以上継続して点眼している症例のうち、経過中に内眼手術やレーザー治療を行ったもの、眼外傷歴のあるものを除外した10例14眼(男性7例、女性3例)。炭酸脱水酵素阻害薬点眼開始前と最終観察時に同一の非接触型スぺキュラーマイクロスコープを使用し、患者の中央部角膜内皮を撮影した。観察期間は平均88.1か月(72~129か月)、点眼開始時の平均年齢は61.3歳(37~70歳)であった。炭酸脱水酵素阻害薬点眼開始前に投与されていた点眼はマイレン酸チモロール7眼、塩酸カルテオロール4眼、ラタノプロスト11眼で、炭酸脱水酵素阻害薬の点眼開始後にさらに追加された点眼はなかった。
【結果】平均角膜内皮細胞密度は、点眼開始前2698±429個/mm2、最終観察時2575±526個/mm2であった。個々の症例における点眼投与前と最終観察時の角膜内皮細胞密度の変化率を平均すると-2.7%であり、一年あたりの減少率は-0.37%であった。【考察と結論】正常なヒト角膜中央の内皮細胞密度は一年あたり平均約0.6%減少するとの報告があり、炭酸脱水酵素阻害薬点眼を6年以上継続使用している症例における角膜内皮細胞密度の減少率は、自然減少の範囲内と考えられた。