タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 網膜静脈閉塞症における中心窩脈絡膜厚の変化
会議名 第29回日本眼循環学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎小池直子, 尾辻剛, 武田信彦, 西村哲哉, 髙橋寛二
発表年月日 2012/07
開催地
(都市, 国名)
秋田
概要 【目的】網膜静脈閉塞症(RVO)に対して硝子体手術を施行し、手術前後の中心窩脈絡膜厚を光干渉断層計(OCT)により測定した症例と、無治療で経過観察を行った症例での脈絡膜厚の変化を比較し、後ろ向きに検討した。

【対象と方法】対象は2009年4月から2011年8月までに関西医科大学附属滝井病院にてRVOと診断され、初診時にOCTを撮影した症例のうち、硝子体手術を施行し術後3か月でOCTを施行した12例12眼と、無治療で経過観察中にOCTを行った13例13眼(血管アーケード外の無還流領域へレーザー光凝固を行った2例2眼を含む)。RTVue-100(Optovue社)のchoroidal modeを用いて中心窩脈絡膜厚を測定した。

【結果】中心窩脈絡膜厚は、硝子体手術を施行した症例では初診時平均337.2±60.7μmから、術後3か月(初診から3〜6か月)では平均275.3.±44.9μmと有意に減少していた(p=0.002)。また経過観察を行った症例でも初診時平均354.8±39.0μmから、経過観察期間中(初診から3〜6か月)では平均287.3.±34.7μmと有意に減少していた(p=0.004)。硝子体手術の施行の有無で中心窩脈絡膜厚の変化に差はなかった(p=0.381)。

【結論】RVOにおける中心窩脈絡膜厚は硝子体手術の施行の有無にかかわらず有意に減少していた。自然経過もしくは全身状態の改善に伴い中心窩脈絡膜厚が減少したと考えられた。