タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 過去7年間の感染性角膜潰瘍における検出菌の検討
会議名 角膜カンファレンス2014
発表者・共同発表者◎嶋千絵子, 井上千鶴, 舘野寛子, 小池直子, 三間由美子, 垰本慎, 髙橋寛二
発表年月日 2014/01
開催地
(都市, 国名)
沖縄
概要 目的:7年間の関西医科大学病院での感染性角膜潰瘍についての検討。
方法:2006年1月~2013年9月でのウィルス,アメーバを除く感染性角膜潰瘍患者について,年齢,発症誘因,培養検査における菌検出率,検出菌について後ろ向きに調査した。
結果:対象は229例232眼(男性114例,女性118例)。年齢0歳~103歳(平均51±24歳)で20代と60代70代にピークを認めた。発症誘因は若年者ではコンタクトレンズが,中高齢者は既存の角膜疾患によるものが多かった。培養検査は179眼(77%)で行い,菌を検出できたのは100眼(菌検出率56%)であった。菌の検出率は培養前に抗菌薬を投与していた群では38%(39眼/103眼)であり,抗菌薬を投与していなかった群の80%(61眼/76眼)と比べて低かった。検出菌はグラム陽性球菌が71株(MRSAが最多),グラム陰性桿菌24株(緑膿菌が最多),グラム陽性桿菌19株(corynebacteriumが最多),グラム陰性球菌1株,嫌気性菌1株,真菌1株であった。
結論:誘因と検出菌は若年者ではコンタクトレンズ,緑膿菌が多く,中高齢者では既存の角膜疾患, corynebacteriumが多かった。菌の検出率は抗菌薬を培養前に投与していると下がるが,40%近くに菌を検出できたため,培養前抗菌薬投与の有無に関わらず積極的に培養検査を行って治療することが望ましい。