タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル ネパフェナク懸濁性点眼液による網膜光凝固術後の黄斑浮腫抑制効果
会議名 第20回日本糖尿病眼学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎吉川匡宣, 山田晴彦, 嶋千絵子, 城信雄, 髙橋寛二
発表年月日 2015/03
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】網膜光凝固術後の黄斑浮腫がネパフェナク点眼により抑制されるかどうか検討する。
【対象と方法】2012年から2014年までの期間で糖尿病網膜症に対して両眼に汎網膜光凝固術が必要な症例のうち片眼のみネパフェナク点眼を行うことに同意が得られ、術後1か月以上経過を追えた10例20眼(男性7例、女性3例、平均年齢67±9.0歳)を倫理委員会承認のもと前向きに検討した。ネパフェナク点眼を片眼のみ投与しネパフェナク群(10眼)、僚眼は対象群(10眼)とした。汎網膜光凝固術のレーザー条件は両群とも同一とし片眼ずつ2週間毎に計4回、両眼で計8回行った。術前後の中心網膜厚(CRT:central retinal thickness)を光干渉断層計にて測定し比較検討した。
【結果】平均CRTはそれぞれレーザー前、レーザー後1か月、レーザー前後の変化量とするとネパフェナク群308.2±69.0μm、311.9±179.8μm、+3.7μm、対象群298.4±82.3μm、330.4±102.6μm、+32.0μmであった。平均logMAR視力はレーザー前、レーザー後1か月とするとネパフェナク群0.05、0.05、対象群0.00、0.11であった。平均CRT及び平均logMAR視力は両群間及びレーザー前後に有意な変化は認めなかった。
【結論】今回の症例数では、ネパフェナク点眼による汎網膜光凝固術後の有意な黄斑浮腫抑制効果は確認出来なかったが、平均CRTの変化量はネパフェナク群で小さい傾向であった。