タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 加齢黄斑変性におけるラニビズマブ治療反応性のゲノムワイド関連解析
会議名 第119回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎秋山雅人, 高橋篤, 桃沢幸秀, 荒川聡, 宮冬樹, 角田達彦, 芦川享大, 大島裕司, 安田美穂, 吉田茂生,
江内田寛, 譚雪, 柳靖雄, 安川力, 小椋祐一郎, 永井由巳, 髙橋寛二, 藤澤公彦, 井上麻衣子, 荒川明,
田中公二, 湯澤美都子, 門之園一明, 久保充明, 石橋達朗
発表年月日 2015/04
開催地
(都市, 国名)
札幌
概要 目的:
加齢黄斑変性(AMD)に対するラニビズマブ硝子体注射(IVR)反応性に関わる遺伝的要因の同定を目的とした。
対象と方法:
共同研究機関7施設にてIVR治療を受けた919名の滲出型AMD患者を対象とし、治療開始から3か月後の視力変化に基づき個人の治療反応性を評価した。得られたDNAを用いてゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、追試研究を独立したサンプルで行った。
結果:
GWASおよび追試研究の結果、関連が示唆される4つの頻度の低い一塩基多型 (SNP) を同定した(P <1.0 ×10-5)。これら4つのSNPに2つ以上リスクアレルを有するAMD患者では、6割以上で治療から3か月後の視力は治療開始時より低下していた。臨床項目との組み合わせによる治療反応性への予測能を評価するため、多変量解析を用いてリスクスコアモデルを作成した。その結果、臨床モデル(説明変数:治療開始時年齢、視力、過去治療歴)にこれら4つのSNPを組み合わせることで、ROC曲線下面積(AUC)は有意な改善を認め(P<0.0001)、IVRの治療反応の予測に有用であると考えられた(AUC>0.7)。
結論:
新たに同定された4つのSNPがIVRの治療反応性に影響を及ぼす可能性、および視力予後の推定に貢献する可能性が示唆された。