タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫に対するラニビズマブ硝子体内注射の投与方法の検討
会議名 第54回日本網膜硝子体学会/第32回日本眼循環学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎中道悠太, 中内正志, 正健一郎, 石黒利充, 山田晴彦, 髙橋寛二
発表年月日 2015/12
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫に対する治療としてラニビズマブ硝子体内注射(IVR)の適切な投与方法を明らかにするため、導入期を設ける群(導入群)と初回投与からpro re nata法を行う群(PRN群)の有用性について比較検討した。
【対象と方法】未治療のBRVOに伴う黄斑浮腫で受診した20例20眼を、倫理委員会の承認を得たうえ、患者同意のもとsimple randomizationによる選別を行うprospective studyを実施した。導入群は初回投与から3か月連続投与を行い、以降PRN投与とし、PRN群は1か月毎に中心網膜厚(CRT)を測定し、CRT250μm以上であれば再投与を行うが、300μm以下で明らかな浮腫がないものは追加の投与せずに1か月後に再評価を行った。投与後6か月以上経過を追えた症例についてlogMAR視力、CRTについて検討した。
【結果】導入群7例7眼、PRN群13例13眼、平均年齢は導入群67.7±8.5歳、PRN群で64.6±11.7歳であった。投与前の視力は導入群0.34±0.20、PRN群0.45±0.38、CRTは導入群606±123.9μm、PRN群578±153.3μmであった。IVR後6か月後の視力は導入群0.11±0.25、PRN群0.15±0.19、CRTは導入群296±162μm、PRN群は267±88μmであった。IVR投与後6か月の時点で視力、CRTとも2群間に有意差は認めなかった。
【結論】BRVOに伴う黄斑浮腫に対するIVR治療において投与後6か月の視力、CRTは両群間で差がなく、治療開始にあたり必ずしも導入期を設ける必要はないと考えられた。