タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 抗VEGF薬に反応不良の滲出型加齢黄斑変性に対するPDTの効果の検討
会議名 第33回日本眼循環学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎尾辻剛, 小池直子, 津村晶子, 境友起夫, 西村哲哉, 高橋寛二
発表年月日 2016/07
開催地
(都市, 国名)
福岡
概要 <目的>抗VEGF薬が効果不十分であった滲出型加齢黄斑変性(AMD)症例に対し光線力学的療法(PDT)を施行し、その効果について検討した。
<対象と方法>対象は、治療歴のないAMDに対し抗VEGF薬の硝子体内投与を施行したが滲出性変化の消失が得られない、または繰り返し投与が必要であった患者のうち、PDTを施行し半年以上経過が追えた11例11眼。男性7眼、女性4眼、平均年齢は78歳。病型は典型AMDが6眼、ポリープ状脈絡膜血管症が5眼であった。PDT前のGLDは4781µm であった。初回治療の抗VEGF薬はペガプタニブ2眼、ラニビズマブ9眼、アフリベルセプト3眼であった(重複あり)。これらの症例のPDT前と6か月後の視力変化、OCTでの中心窩網膜厚(CRT)の変化、照射6か月後の黄斑ドライ化率、合併症の有無について検討した。
<結果>PDT前後の平均logMAR視力はそれぞれ0.78と0.73で変化はなかった。PDT前後の平均CRTはそれぞれ538.0µmと244.8µmでPDT前に比べて有意に減少していた(P<0.01)。PDT6か月後の黄斑ドライ化率は82%であり、PDTに伴う合併症は認めなかった。また1年以上経過観察できた9眼のうち4眼でPDT後9〜18か月以降に抗VEGF薬の追加治療が必要であった。
<結論>抗VEGF薬に反応不良のAMDに対してのPDTは視力低下を来すことなく滲出性変化の消失を得ることができ、その後の抗VEGF薬の投与間隔を1年前後延長できる可能性がある。