タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 関西医大附属病院におけるEales病の臨床像の検討
会議名 フォーサム2016
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎加賀郁子, 山田晴彦, 中道悠太, 星野健, 髙橋寛二
発表年月日 2016/07
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】Eales病は、若年性の周辺部網膜静脈周囲炎を伴う両眼性再発性硝子体出血をきたす疾患である。今回我々は当院におけるEales病の臨床像について検討したので報告する。
【方法】2007年から2015年に関西医大病院を受診し、少なくとも1年以上の経過を追えた6例11眼(男性5例、女性1例)につき、視力、眼圧および治療内容とその経過を、診療録から後ろ向きに検討した。
【結果】当院受診時年齢は15~73歳(平均40歳)、平均経過観察期間は53か月であった。両眼性5例、片眼性1例で、両眼性のうち1例は当院初診時に血管新生緑内障(NVG)がみられた。全症例に蛍光眼底造影を行い、周辺の無環流領域(NPA)に光凝固を行った。硝子体出血に対して7眼で硝子体手術を施行し、初診時にNVGを呈した1例2眼でNPA拡大、黄斑変性のために低視力となった以外、全ての症例で光凝固あるいは硝子体手術によりNPAの拡大は停止し落ち着いた。平均logMAR視力は初診時0.36から最終0.89と有意差はなかった(p=0.34)。眼圧は初診時12.5mmHgから最終観察時14.0mmHgと有意差を認めなかった(p=0.14)。
【結論】Eales病は適切な時期に充分な光凝固あるいは硝子体手術を施行することで、比較的良好な視力が維持できる。NVGの発症は、NPAの拡大とその後の黄班変性による低視力につながる予後不良因子と考えられた。