タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 病初期から観察できたparaneoplastic cloudy vitelliform submaculopathyの 1例
会議名 第45回関西医科大学眼科同窓会春の勉強会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎久次米祐樹, 加賀郁子, 永井由巳, 山田晴彦, 髙橋寛二
発表年月日 2016/05
開催地
(都市, 国名)
大阪
概要 【緒言】近年、原発眼内リンパ腫(PIOL)の病初期に黄斑部網膜下に一過性の卵黄様沈着物を認める症例報告がある。今回、病初期から多彩な黄斑病変を認めたPIOLによるparaneoplastic cloudy vitelliform submaculopathyの症例を経験した。
【症例】49歳男性。左眼視野欠損を自覚し近医受診。黄斑部を横切る白色線状病変とOCTで視野欠損部のellipsoid zoneの消失を認め紹介受診。初診時視力は改善しており、OCTで線状病巣は消失していた。一過性の白色点状病変、視力低下を伴った卵黄様黄斑症、卵黄様黄斑症ではOCTで黄斑下に高反射物質のドーム状貯留と網膜色素上皮(RPE)の波打ち様肥厚を認めた。その後、眼底後極部RPE下に多発性白色結節病変と眼底周辺に癒合拡大した白色病巣と硝子体混濁を認めた。硝子体生検にて、悪性リンパ腫と診断、頭蓋内腫瘍病変なくPIOLと確定した。メトトレキサート硝子体内注射で眼底病巣は退縮、OCTで網膜外層の菲薄化とellipsoid zoneの不鮮明化を認めた。
【結論】PIOLの診断に病初期の一過性卵黄様黄斑症とRPEの波打ち様肥厚所見は重要である。