オオナカ マサユキ   OHNAKA MASAYUKI
  大中 誠之
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 滲出型加齢黄斑変性の網膜色素上皮下病巣に対するアフリベルセプト単回投与の効果
会議名 第67回日本臨床眼科学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎大中誠之, 永井由巳, 有澤章子, 平本裕盛, 三木克朗, 木村元貴, 尾崎絢子, 髙橋寛二
発表年月日 2013/10
開催地
(都市, 国名)
横浜
概要 【目的】滲出型加齢黄斑変性(AMD)で以前にラニビズマブ投与を受け、再発或いは耐性を認めた症例にアフリベルセプト硝子体内投与(IVA)を単回行い、投与後の網膜色素上皮下病巣に対する効果を検討した。
【対象】症例は関西医大枚方病院でAMDと診断した40例41眼である。男性31例、女性9例で、平均年齢は73.6歳(57~88歳)であった。病型は18眼が1型脈絡膜新生血管(CNV)を伴う典型AMD、23眼がポリープ状脈絡膜血管症(PCV)であった。滲出性所見を認めた初回IVA施行直前と、その1か月後の1型 CNVおよびPCVにおけるポリープ状病巣の厚みを光干渉断層計(OCT)で測定し、効果を検討した。病巣の厚みは、明らかな漿液性または出血性網膜色素上皮剥離がない病巣部において最も厚い部位のRPEラインからブルッフ膜ライン間を測定し、同一部位でIVA前後の比較を行った。
【結果】初回IVA施行直前の1型CNVの平均厚は79.3μm、ポリープ状病巣の平均厚は293.2μmであった。投与1か月後の1型CNVの平均厚は49.5μm(平均減少率37.6%)と有意に減少し(P<0.001)、ポリープ状病巣の平均厚は243.5μm(平均減少率16.9%)と減少傾向を示した(P=0.53)。1か月後に漿液性網膜剥離(SRD)と網膜浮腫が消失し黄斑部がドライになった症例は31眼(77.5%)あった。
【結論】ラニビズマブ投与で再発或いは耐性を示した症例に対して、単回IVAはSRDなどの滲出抑制に加え、1型CNVやポリープ状病巣の平坦化をきたしやすいことが示された。