タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
論文種別 原著(症例報告除く)
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 網膜下出血を伴って新たな線条が出現した網膜色素線条の1例
掲載誌名 正式名:あたらしい眼科
巻・号・頁 31(11),1717-1721
著者・共著者 小池直子,尾辻剛,正健一郎,津村晶子,西村哲哉,髙橋寛二
発行年月 2014/11
概要 目的:網膜色素線条(angioid streaks:AS)はブルッフ膜が脆弱であるため軽微な外傷により容易にブルッフ膜の断裂による網膜下出血をきたすことがあると報告されている。今回我々はASの経過観察中に外傷などの誘因なく両眼性に新たな線条形成と網膜下出血をきたした症例を経験した。症例:59歳、男性。左眼矯正視力0.8。約2か月前からの左眼変視を主訴に当科初診となった。両眼に視神経乳頭からその周囲へ黒褐色の線条が地割れ様に赤道部に向かって放射状にのびておりASと診断された。初診から6年後の定期受診時、左眼矯正視力は0.7で自覚症状に変化はなかったが、両眼に新たな色素線条の出現とその走行に一致した網膜下出血を認めた。考察と結論:外傷の既往なく網膜下出血をきたしたASの症例を経験した。本症例では外傷以外の何らかの原因により後極部が伸展され、ブルッフ膜に亀裂が入りその深部の脆弱化した脈絡膜毛細血管から出血したものと考えられた。
文献番号 2015075000