タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 糖尿病網膜症患者の血清、前房水、硝子体内PEDF濃度
会議名 第113回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎松山加耶子, 緒方奈保子, 松岡雅人, 和田光正, 西村哲哉, 高橋寛二
発表年月日 2009/04
開催地
(都市, 国名)
東京
学会抄録 日本眼科学会雑誌 113(4) 2009
概要 目的:(演者らは)血管新生阻害因子のpigment epithelium-derived factor (PEDF)が糖尿病網膜症の前房水、血中で上昇していると報告されている。しかし、前房水中および硝子体内PEDFと血清PEDFとの関係は報告されていない。今回我々は、非糖尿病群と2型糖尿病群で血中、前房水中、硝子体内PEDF濃度の関係について同一症例で検討を行った。
症例および方法:倫理委員会の承認および患者の同意を得て、血液、前房水、硝子体液を採取し、ELISA法にて測定、検討した。症例は非糖尿病群5名(黄斑円孔手術例、平均年齢66歳)、2型糖尿病群23名(非増殖糖尿病網膜症10例、増殖糖尿病網膜症13例、同62歳)。
結果:非糖尿病群の血中PEDF濃度は4.02±0.68(平均±SE)μg/ml、前房水中PEDF濃度は0.50±0.10μg/ml、硝子体内PEDF濃度は2.78±0.69μg/ml(p<0.001であった。一方、2型糖尿病群ではそれぞれ8.43±0.89μg/ml、2.18±0.38μg/ml、9.80±1.07μg/mlであり、非糖尿病群に比べそれぞれ有意に上昇していた(p<0.01、p<0.01,p<0.001)。血中と前房水中PEDF濃度には相関が見られた(P<0.01)。
結論:2型糖尿病群では血中、前房水中だけでなく硝子体内でもPEDF濃度は上昇していた。