タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | ランチョンセミナー 抗VEGF時代のAMD診療戦略 AMD僚眼発症と予防戦略 |
会議名 | 第113回日本眼科学会総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表者・共同発表者 | ◎髙橋寛二 |
発表年月日 | 2009/04 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 加齢黄斑変性(AMD)は約4割が両眼性に発症する疾患であるが、AMDが片眼に発症し視力低下を来した患者のほとんどは、僚眼にAMDが発症することを非常に恐れている。現在、AMD発症眼には抗VEGF薬をはじめとする多彩な治療法が現れているが、その一方、AMDが未発症の僚眼の発症予防については、どのような症例でどのような治療や適切なアドバイスを行っていくのがよいのかは臨床的に非常に重要な問題である。演者らは過去に日本人の片眼性AMD170例の僚眼発症について調査を行ったところ、42か月の経過観察で7%が滲出型加齢黄斑変性に進展し、その前駆病変としては漿液性網膜色素上皮剥離が最も頻度が高く、次いで網膜色素上皮の色素むら、色素脱失などの色素上皮異常、そして軟性ドルーゼンがみられたことを報告している。一方、過去のAREDSの報告において予防的な抗酸化サプリメントの効果が証明されているのは、①中等大以上の軟性ドルーゼンが多発あるいは大きい軟性ドルーゼンが1個以上みられる症例、②中心窩外の地図状萎縮が黄斑部に見られる症例、③進行期AMDが片眼にあるか、AMDによる1眼の視力低下がみられる場合である。本セミナーでは、このようなAMDの僚眼発症の問題と予防的治療戦略について、どのような症例で僚眼発症の可能性が高く、その場合にどのように対処すればよいかについて実例を呈示しながら論じてみたい。 |