タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 加齢黄斑変性の病態と最新治療 |
会議名 | 第79回九州眼科学会ランチョンセミナー |
発表者・共同発表者 | ◎髙橋寛二 |
発表年月日 | 2009/05 |
開催地 (都市, 国名) |
福岡 |
概要 | 滲出型加齢黄斑変性(AMD)はわが国でも急増中の高齢者のQOLを脅かす難治性疾患である。昨年、わが国での加齢黄斑変性の分類と診断基準が定められ、治療においては5年前から新生血管の閉塞を目的とする光線力学的療法(PDT)が一般的となったが、最近では、脈絡膜新生血管の血管内皮細胞増殖抑制を目的とする抗血管内皮増殖因子療法(抗VEGF
療法)が出現し、ルセンティスをはじめとする新薬が次々とあらわれている。 滲出型AMDは狭義AMD、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)、網膜血管腫状増殖(RAP)の3つの病型に分類され、それぞれ網膜色素上皮下あるいは網膜下での新生血管増殖(狭義AMD1型、2型新生血管)、網膜色素上皮直下での比較的成熟した血管塊の形成(PCV)、網膜内での増殖活性の強い血管新生(RAPあるいは3型新生血管)と、3病型はかなり異なった病態を示す。このような病態の違いに応じた治療方法として、網膜下を病変の場とする2型新生血管には抗VEGF薬、1型新生血管やPCVを主とする網膜色素上皮下病変にはPDT、両者が併存する場合や単独治療抵抗例には抗VEGF薬-PDT併用療法、発病初期から非常に難治であり、VEGFの発現が最も亢進している可能性が高いRAPには抗VEGF薬+PDT+ステロイド薬の3種併用療法が理に適っていると考えられる。現時点における病態に応じた最新の治療方法について述べる。 |