タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | マイラゲルを用いた網膜剥離術後にみられた開放隅角緑内障の1例-網膜剥離術後にみられた緑内障- |
会議名 | 第20回日本緑内障学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
発表者・共同発表者 | ◎大山奈美, 南部裕之, 城信雄, 有澤章子, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2009/11 |
開催地 (都市, 国名) |
沖縄 |
概要 | 【目的】強膜バックル材料であるMIRAgel®(マイラゲル)を用いた網膜剥離手術後に結膜隆起等の合併症が見られることがある。今回結膜隆起がみられた後、緑内障を発症した症例を経験したので報告する。【症例】57歳女性。平成元年右眼網膜剥離に対し他院にて網膜冷凍凝固+マイラゲルによる強膜内陥術、平成16年右眼白内障手術を施行され経過観察されていた。白内障術後4か月目に右眼の球結膜隆起がみられた。MRIにてマイラゲル膨化を認め、これが原因と考えられる眼球運動障害もみられたが自覚症状はなく経過観察となっていた。眼圧は正常で、眼底はマイラゲルによるintrusion以外に異常はなかった。平成20年右眼高眼圧(35mmHg)を指摘され当院を紹介受診された。右眼の前眼部には結膜隆起以外に異常はみられなかった。視神経乳頭陥凹拡大がみられ原因不明の右眼開放隅角緑内障と診断した。左眼には異常はなかった。【経過】サイヌソトミー併用トラベクロトミーを施行したが眼圧下降は得られなかった。膨化マイラゲルが緑内障の一因と考え下半周のマイラゲルを切除したが眼圧は下降せず、上半周にてトラベクレクトミーを施行した。しかし上半周には、網膜剥離手術による結膜瘢痕のほかマイラゲルも残存しているため再建術を繰り返しても濾過胞の形成は不良で眼圧は20mmHg前後となっている。【考察】マイラゲルを用いた網膜剥離術後の緑内障症例にトラベクレクトミーを行う場合、徹底的にマイラゲルを切除して結膜下のスペースを広くしてから手術を行った方が眼圧コントロールが得られやすい可能性がある。 |