タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 血管新生緑内障を合併したEales病の1例 |
会議名 | 第63回日本臨床眼科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎舘野寛子, 城信雄, 南部裕之, 山田晴彦, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2009/10 |
開催地 (都市, 国名) |
福岡 |
概要 | 【目的】血管新生緑内障を合併したEales病の症例を経験したので報告する。
【症例】38歳男性。1か月前からの左眼霧視を主訴に初診。既往歴、家族歴に特記事項なし。初診時視力は右眼(1.2)、左眼(1.5)、眼圧は右10mmHg、左30mmHg。右眼は前眼部異常なし。左眼は隅角および虹彩新生血管、前房内細胞を認めた。眼底は両眼とも網膜血管の白線化を認めた。硝子体出血はなかった。蛍光眼底造影では周辺部網膜に広範囲の無還流領域と網膜新生血管を認めた。結核、血液、循環器疾患などの全身精査を行った。ツ反陰性。全身的な異常を認めなかった。両眼の無血管領域にレーザー網膜光凝固を行い、炭酸脱水酵素阻害剤内服とβブロッカー点眼を開始した。治療により、網膜新生血管、隅角および虹彩新生血管は退縮し、眼圧は下降した。現在点眼のみで眼圧は10mmHg台にコントロールされ視力低下はない。 【考察】Eales病は若年性再発性硝子体出血を特徴とし、原因不明に眼底周辺部の網膜血管が閉塞する疾患である。結核に対する過敏性も指摘されている。本症例は無血管領域が広範囲であったため新生血管を生じ、血管新生緑内障を発症した。Eales病に血管新生緑内障を合併した報告は稀であるが、他の眼疾患、全身疾患が否定的であったため、Eales病と診断した。 【結論】血管新生緑内障の原因疾患として稀ではあるが、Eales病も考慮する必要がある。 |