タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル ラニビズマブ硝子体内注射における反応不良例の検討
会議名 第49回日本網膜硝子体学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎正健一郎, 尾辻剛, 津村晶子, 津田メイ, 永井由巳, 有澤章子, 西川真生, 髙橋寛二
発表年月日 2010/11
開催地
(都市, 国名)
大阪
概要 【目的】加齢黄斑変性(AMD)に対するラニビズマブ硝子体内注射(intravitreal ranibizumab injection: IVR)の反応不良例について検討した。【対象と方法】対象はIVR症例73眼で、治療前と治療開始3か月後(導入期)において光干渉断層計(OCT)で滲出性変化の程度を評価し、滲出が改善した症例(改善群)と滲出が不変または悪化した反応不良例(不良群)を検討した。視力変化は考慮しなかった。【結果】全73眼中改善群は63眼86%、不良群は10眼14%と判定された。不良群の平均年齢は71歳で男性9例女性1例と男性に多く、病型では狭義AMD8眼(80%)、PCV2眼(20%)、RAP0眼(0%)で、改善群の病型比率(狭義AMD60%、 PCV19% 、RAP21%)と比べてRAPが少なかった。治療前平均病変サイズは不良群3932μm、改善群4240μmと有意差はなかった。フルオレセイン蛍光眼底造影による病変タイプ分類では、不良群はpredominantly classic CNV2眼(20%)、minimally classic CNV2眼(20%)、occult with no classic CNV6眼(60%)とoccult CNVに多い傾向がみられたが、改善群の比率(同じく22%、8%、65%)と比べて大差はなかった。過去に治療歴を有した率も不良群60%、改善群52%と大差なかった。【結論】IVR導入期において反応不良な症例が14%存在した。男性が多い他は病型、病変タイプに際立った特徴は見られなかった。今後、維持期における検討を要すると思われた。