タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 裂孔原性網膜剥離に対する硝子体手術時の意図的裂孔の有無と手術成績
会議名 第34回日本眼科手術学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎垰本 慎, 西村 哲哉, 松山 加耶子, 髙橋 寛二
発表年月日 2011/01
開催地
(都市, 国名)
京都
概要 【目的】裂孔原性網膜剥離に対する硝子体手術において、原則的に内部排液は原因裂孔から行うのがよいとされているが、症例によっては意図的裂孔を作成した方が術中復位を得やすい事がある。今回我々は裂孔原性網膜剥離に対して25G硝子体手術を行い、その治療成績を意図的裂孔作成の有無によってretrospectiveに比較検討したので報告する。【対象】50歳以上の裂孔原性網膜剥離の症例で、1年以上経過観察できた23例23眼。内訳は意図的裂孔作成群(+群)12例12眼、意図的裂孔非作成群(−群)11例11眼であった。【結果】初回復位率は+群92%、−群100%であった。術前logMAR平均視力の小数視力換算値は+群0.18、−群0.07、術後1か月では+群0.76、−群0.47、術後3か月では+群0.94、−群0.50、術後6か月では+群0.9、−群0.7、術後1年では+群1.0、−群0.9であり、術後の視力改善について両群間に有意差はなかったが(P=0.053)、術後1か月、3か月、6か月の時点の平均視力では+群が有意に良好であった(P<0.05)。術中合併症に有意差はなく、術後黄斑パッカーを+群に58%、−群に18%、意図的裂孔に相当する視野欠損を+群の86%に認め、術後合併症は+群で有意に不良であった。【結論】裂孔原性網膜剥離の25G硝子体手術において、意図的裂孔の有無によって復位率の差はなく、術後視力改善、術中合併症に有意差はなかったが、術後短期視力は+群で良好であり、術後合併症は−群で少なかった。