タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 加齢黄斑変性の治療指針(厚生労働省 網膜脈絡膜・視神経萎縮症調査研究班)
会議名 第65回日本臨床眼科学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎髙橋寛二, 小椋祐一郎, 石橋達朗, 白神史雄, 湯沢美都子
発表年月日 2011/10
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】わが国における加齢黄斑変性(AMD)治療の現状を踏まえて、AMDの標準的な治療指針を作成した。【方法】厚労省網膜脈絡膜・視神経萎縮症調査研究班のAMD治療指針作成ワーキンググループで協議を行い、2008年に公表した「AMDの分類と診断基準」に基づいて治療アルゴリズムを作成した。【結果】治療指針の概略は以下のようである:(1)前駆病変、萎縮型AMDに対する経過観察と予防的治療(ライフスタイルの改善、サプリメント摂取)を標準的治療として組み込んだ。(2)滲出型AMDでは、まずフルオレセイン蛍光眼底造影による脈絡膜新生血管(CNV)が中心窩を含むかどうかによって治療方法を分け、中心窩を含むCNVでは病型(典型的AMD、ポリープ状脈絡膜血管症PCV、網膜血管腫状増殖RAP)よって治療方針を分けた。(3)典型的AMDでは、すべての病変タイプにおいて第一選択は抗血管内皮増殖因子薬(抗VEGF薬)とした。(4)PCVでは、視力0.5以下の症例では光線力学的療法(PDT)を含む治療(PDT単独またはPDT-抗VEGF薬併用療法)を第一選択とし、視力良好例では抗VEGF薬単独も考慮する事とした。(5)RAPではPDT-抗VEGF薬の併用療法を第一選択とした。(6)初回治療後は規定の間隔で最高矯正視力、眼底検査、光干渉断層計所見をもとに経過観察を行い、維持期には適切な追加治療を行う事とした。【結論】この治療指針が一般化する事により、わが国においてAMDに対する適切な治療が行われる事が期待される。