タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 小胞体ストレスを高濃度もしくは長時間暴露時のtight junctionの変化
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会議名 | 第115回日本眼科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表者・共同発表者 | ◎吉川匡宣, 緒方奈保子, 高橋寛二
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発表年月日 | 2011/05 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 【目的】前年の本学会において、我々はヒト網膜色素上皮細胞(ARPE19)に小胞体ストレス(ERストレス)を負荷するとtight junction関連蛋白およびmRNAの発現が亢進、経上皮電気抵抗測定(Transepithelial electorical resistance:TER)が上昇することを報告した。今回はERストレスを高濃度もしくは長時間暴露した時のtight junctionの変化を検討した。
【対象と方法】ARPE19にTunicamycinもしくはThapsigarginを添加。高濃度群はTM 10μg/ml もしくはTG 10μMをそれぞれ2日間、長時間群はTM 1μg/ml もしくはTG 1μMを7日間添加。その後蛋白を抽出しBiP、CHOPの発現をWestern blot法にて検出した。またTERを行い、透過性の変化を検討した。コントロールとして高濃度群ではERストレス負荷なしで2日間培養したARPE19、長時間群ではERストレス負荷なしで7日間培養したARPE19を使用した。 【結果】コントロール群と比較して高濃度群、長時間群ともにBiP、CHOPの発現が有意に上昇し、ERストレスが生じていた。TERは高濃度群ではTM負荷で有意に上昇していたがTG負荷では変化がなかった。また長時間群においてTERはTM負荷では変化なかったが、TG負荷で有意に低下していた。 【結論】ARPE19において、高濃度もしくは長時間ERストレス負荷でTERに変化が生じていた。ERストレスでRPEの機能が変化したと考えられ、慢性的に進行する糖尿病網膜症や加齢黄斑変性の病態に関与することが推測された。 |