タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | マイラゲル®を使用した強膜内陥術後の眼圧上昇についての検討 |
会議名 | 第115回日本眼科学会総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎小池直子, 尾辻剛, 西村哲哉, 有澤章子, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2011/05 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | <目的>近年、裂孔原性網膜剥離に対する強膜内陥術のバックル素材として用いられたマイラゲル®の膨化による合併症が報告されている。我々は2010年臨床眼科学会でマイラゲル®摘出症例212眼の後ろ向き調査の報告を行ったが、今回はその中でマイラゲル®摘出前後に眼圧が測定できた症例の眼圧変化を検討した。
<対象>対象は1996年2月から2010年5月までに関西医大滝井病院および枚方病院においてマイラゲル®を摘出し、診療録に摘出前後の眼圧値の記載があった107例111眼である。男性66眼、女性45眼で平均年齢は52.9歳であった。 <結果>マイラゲル®摘出前の眼圧は平均16mmHgで、摘出後の眼圧は平均15mmHgであり、摘出後眼圧は有意に下降していた(p=0.0002)。眼圧が6mmHg以上下降した13眼(11.7%)のうち、網膜剥離手術時にバックルを子午線方向においたものが2眼、バックルを2本並列に縫着したものが3眼、3象限にわたってバックルをおいたものが1眼あった。また2眼で緑内障性視野障害を認めた。 <考察>マイラゲル®の膨化による眼圧上昇のメカニズムとしては、膨化したマイラゲルによる房水静脈の広範囲の圧迫の可能性や、ぶどう膜強膜流出路からの流出障害の可能性が推察された。バックルを子午線方向や広範囲に縫着した症例では、より広い面積で圧迫され、除去後の眼圧下降幅も大きくなったと推察した。 <結論>マイラゲル®膨化例では通常眼と比べ眼圧上昇を来している可能性が示された。 |