タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 過去5年間の転移性細菌性眼内炎の経過 |
会議名 | 第65回日本臨床眼科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表者・共同発表者 | ◎平本裕盛, 山田晴彦, 星野健, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2011/10 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 目的
当科における最近5年間の転移性細菌性眼内炎の経過を報告する。 対象と方法 2006年3月から2011年4月の間に当科を初診した転移性細菌性眼内炎症例9例12眼(男性6例 女性3例)について、視力、起炎菌、基礎疾患、手術の有無を後ろ向きに検討した。平均経過観察期間は13.8か月、初診時平均小数視力は0.2、平均年齢は64.9歳( 24~80歳 )、患眼は両眼が3例、片眼性は全例左眼であった。 結果 起炎菌はクレブシエラ3例、溶連菌2例、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌1例、黄色ブドウ球菌1例、不明2例であった。基礎疾患としては肝膿瘍2例、尿路感染症2例、腎膿瘍1例、心内膜炎1例、関節炎1例、化膿性脊椎炎1例、アトピー性皮膚炎1例であった。12眼中6眼は硝子体手術を行い、1眼は眼球摘出術、1眼は眼球内容除去術を行った。4眼は全身状態が不良で手術は行えなかった。経過中全身状態の悪化にて死亡した2例3眼を除いた9眼において最終小数平均視力は0.01で9眼中7眼は光覚なし、1眼は0.01、心内膜炎による眼内炎に早期の硝子体手術を行えた症例のみ1.5と良好であった。 結論 転移性細菌性眼内炎の視力予後はきわめて不良であった。早期の硝子体手術を行った症例は眼球の温存は可能であった。経過中に死亡した症例もあり、治療に当たり全身治療との優先順位をよく考慮する必要があると思われた。 |