タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 増殖糖尿病網膜症に対する汎網膜光凝固におけるbevacizumab併用効果 |
会議名 | TEAM2011(第17回日本糖尿病眼学会) |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表者・共同発表者 | ◎舘野寛子, 加賀郁子, 城信雄, 山田晴彦, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2011/12 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 【目的】増殖糖尿病網膜症(PDR)に対する汎網膜光凝固(PRP)におけるbevacizumab併用の効果について検討した。【対象・方法】2008年1月から2009年3月に関西医科大学附属枚方病院眼科を受診したPDR 8例16眼(男性6例女性2例、平均年齢52.7歳)。PDRは左右差が大きくなく、新福田分類B2からB4、D(-)G(-)で未治療のもので本学倫理委員会の承認を受け本人の同意が得られた症例を対象とした。片眼はbevacizumab 1.25mgを硝子体内へ投与した後にPRPを行い(IVB+PRP群)、僚眼にはPRPのみを行った(PRP群)。PRP完成時の両群間でPRP前後の中心窩網膜厚、網膜新生血管の変化を比較検討した。【結果】OCTによる平均中心窩網膜厚は、IVB+PRP群でPRP前271μm、PRP後325μm、PRP群で同297μm、328μmで、両群とも増加したが、増加量に有意差はなかった(p=0.55)。網膜新生血管は、両群とも全症例で退縮傾向を認めた。蛍光眼底造影で網膜新生血管からの蛍光漏出が完全に消失したのは、IVB+PRP群で3眼、PRP群で2眼であった。PRP施行中に硝子体出血が生じた症例は両群ともなかった。矯正視力は少数視力で2段階以上の改善を認めたのはIVB+PRP群3眼、PRP群1眼、悪化は同1眼、4眼であり、視力維持率はIVB+PRP群88%、PRP群50%であった。【結論】bevacizumabはPDRにおいて黄斑浮腫・新生血管の抑制効果があることが知られているが、PRPの補助薬として使用しても、黄斑浮腫や新生血管の抑制に対する有用性は明らかでなかったが、視力の維持に効果がある可能性が示唆された。 |