タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 網膜静脈閉塞症における中心窩脈絡膜厚の検討 |
会議名 | 第116回日本眼科学会総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表者・共同発表者 | ◎小池直子, 尾辻剛, 吉川匡宣, 三間由美子, 武田信彦, 南野桂三, 西村哲哉, 高橋寛二 |
発表年月日 | 2012/04 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 【目的】網膜静脈閉塞症(RVO)の中心窩脈絡膜厚を光干渉断層計(OCT)により測定し、脈絡膜厚に影響を及ぼす因子を検討した。
【対象と方法】対象は2009年4月から2011年10月までに関西医科大学附属滝井病院にて発症から6か月以内にOCTを施行したRVO症例84例85眼(男性43眼、女性42眼)。内訳は網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)70眼、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)15眼で、RTVue-100(Optovue社)のchoroidal modeを用いて中心窩脈絡膜厚を測定した。 【結果】中心窩脈絡膜厚はBRVOで平均336.9±40.4μm、CRVOで平均344.8±51.8μmであり、RTVue-100で測定された正常眼での平均値の報告(337.7μm)と差はなかった。網膜浮腫のタイプで検討すると、びまん性浮腫や嚢胞様黄斑浮腫の有無では中心窩脈絡膜厚に有意差はなかったが、漿液性網膜剥離を伴う症例(31眼)では373.4±34.1μmと、伴わない症例(54眼:323.1±45.5μm)に比べ中心窩脈絡膜厚は有意に厚かった(p=0.031)。発症から測定までの期間や中心窩網膜厚は、中心窩脈絡膜厚とは相関がなかった。 【結論】RVOにおける中心窩脈絡膜厚は正常眼と比較して差はなかった。ただし漿液性網膜剥離を伴うRVOでは中心窩脈絡膜の肥厚がみられた。漿液性網膜剥離を伴う高血圧網膜症において脈絡膜肥厚が報告されているが、RVOについても同様の機序があるかどうか検討を要すると思われた。 |