タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 眼内レンズ亜脱臼・脱臼に対する眼内法眼内レンズ縫着術の成績
(Haptic externalization for scleral suture fixation of luxated intraocular lens.)
会議名 第66回日本臨床眼科学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎垰本慎, 西村哲哉, 木村元貴, 小林敦, 髙橋寛二
発表年月日 2012/10
開催地
(都市, 国名)
京都
概要 【目的】近年白内障手術の小切開化が進み、眼内レンズ(IOL)縫着術に関しても様々な小切開による縫着術が報告されている。今回我々はIOL亜脱臼・脱臼に対する、IOL摘出をしない眼内法によるIOL縫着術を施行し、その成績をretrospectiveに検討したので報告する。
【対象と方法】対象は、2010年11月から2011年10月までの一年間に関西医科大学香里病院を受診し、IOL脱臼及びIOL亜脱臼の診断を受けた9例9眼。方法は、同一術者による25G硝子体手術+眼内法変法(第29回日本眼科手術学会、西村ら)を用いたIOL縫着術を施行し、術後6か月以上経過観察して、手術時間、術中術後合併症、視力経過、術後惹起乱視、角膜内皮減少率を検討した。
【結果】手術時間は36分〜84分の平均55分であった。術中合併症は意図せぬ虹彩切除1眼のみで、術中の網膜光障害と思われる症例は認めなかった。術後合併症は可逆的な虹彩捕獲1眼のみで、網膜剥離、脈絡膜出血、低眼圧、嚢胞様黄斑浮腫等を認めなかった。視力経過は視力改善7眼、視力維持1例、視力低下1例、術後惹起乱視は術後1か月で0〜0.75Dの平均0.42D、角膜内皮減少率は0〜33%の平均13.4%であった。
【結論】IOL亜脱臼・脱臼に対する眼内法IOL縫着術は有用で、重篤な合併症を認めず、視力経過・術後惹起乱視に関して良好な結果であった。手術時間及角膜内皮減少率に関しては改善の余地があると考えられたが、症例によるばらつきが大きい結果であった。