タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | |
発表タイトル | 角膜移植術後患者の結膜嚢内細菌叢 |
会議名 | 角膜カンファランス2012 |
発表者・共同発表者 | ◎舘野寛子, 垰本慎, 三間由美子, 小池直子, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2012/02 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 【目的】角膜移植後は長期ステロイド点眼や知覚低下、ドライアイなどで眼表面の免疫低下状態にあり、感染症のリスクが高いと考えられる。ステロイド点眼や抗菌薬などの有無による角膜移植後患者の結膜嚢内細菌叢の状態を把握する。【対象と方法】関西医科大学附属病院で角膜移植手術を行った29例35眼(男性19例女性10例、平均年齢64歳)を対象として結膜嚢内細菌培養を施行した。明らかな外眼部感染症を起こしている症例は除外した。細菌の検出率、検出菌の種類、病原性のある菌に対しては薬剤感受性も検査し、ステロイド点眼、抗菌薬点眼の有無、糖尿病、コンタクトレンズ使用の関連について検討した。【結果】培養陽性は35眼中14眼(40%)。検出された菌に耐性菌はなかった。菌検出率は、ステロイド使用例で38%、ステロイドに抗菌薬併用例14%、ステロイドも抗菌薬も使用していない症例で44%であった。糖尿病3眼中2眼、コンタクトレンズ使用眼4眼中2眼に菌が検出された。【考案】角膜移植後にステロイド点眼を長期に行っていても、ステロイド点眼をしていない症例と菌検出率に差がなかった。抗菌薬の点眼を併用すると菌検出率は減少したが、長期に漫然と使用すると耐性菌を増加させる可能性があるため、糖尿病やコンタクトレンズの使用、高齢者などハイリスク患者では定期的に培養を行いながら抗菌薬を調節するとよいと思われた。 |