タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | ドルーゼン様網膜色素上皮剥離からの長期経過で網膜色素上皮裂孔を生じた症例 |
会議名 | 第66回日本臨床眼科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表者・共同発表者 | ◎河合まり子, 有澤章子, 城信雄, 垰本慎, 永井由巳, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2012/10 |
開催地 (都市, 国名) |
京都 |
概要 | 【目的】ドルーゼン様網膜色素上皮剥離(drusenoid PED) の長期経過観察中に網膜色素上皮裂孔(RPE tear) が生じた症例を報告する。
【症例】61 歳男性。2001 年6 月12 日、左眼変視症で関西医大病院眼科受診。初診時矯正視力は右1.2、左0.9 で、眼底には左眼は脈絡膜新生血管(CNV) を伴うPED を認め、右眼黄斑部には集簇性軟性ドルーゼンを認めた。左眼は2003 年2 月に網膜色素上皮下出血から硝子体出血を生じ、典型加齢黄斑変性の重症例の経過をとった。右眼は経過とともにドルーゼンの癒合を認め、5 年以上経過してdrusenoid PED を形成した。2006 年9 月頃より徐々に視力は低下したが0.5 で維持されていた。その後drusenoid PED が拡大し、2011 年5 月に0.2 まで急激な視力低下と変視を認めた。その際、drusenoid PED 頂部に卵円形のRPE tear を認めた。フルオレセイン蛍光造影でtear 部分はwindow defect を呈し、インドシアニングリーン蛍光造影ではtear の辺縁にRPE のrolling に伴うブロックを呈した。明らかな脈絡膜新生血管(CNV) は検出されなかった。光干渉断層計で明らかなRPE 欠損がみられ、RPE 下にドーム状のドルーゼン物質の反射が見られた。その後3 か月でRPE tear は拡 大し、0.07 まで視力は低下した。 【結論】CNV を伴わないPED に発生するRPE tear は通常急速に拡大するPED の辺縁に起こるが、本例ではPED 頂部に生じた。RPE 下に長期間ドルーゼン物質が蓄積し、緩徐に癒合拡大したことが関与していると思われた。 |