オオナカ マサユキ   OHNAKA MASAYUKI
  大中 誠之
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 血管新生阻害ペプチドナノ粒子被包化マイクロ粒子の網膜下/脈絡膜新生血管抑制効果
会議名 第117回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎大中誠之、三木明子、Formica Raquel、Shmueli RB、Pandey NB、Hackett SF、Green JJ、高橋寛二、Popel AS、Campochiaro PA
発表年月日 2013/04
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】SP6001は血管新生阻害セルピンである色素上皮由来因子に由来する11塩基配列のペプチドである。今回我々はマウスの網膜下新生血管(subretinal neovascularization: SRN)および脈絡膜新生血管(choroidal neovascularization:CNV)モデルを用いてSP6001および被包化SP6001の効果について検討した。
【方法】SP6001の効果はin vitroにおいて血管内皮細胞遊走アッセイを用いて調べ、in vivoにおいてトランスジェニックマウス(rho/VEGFマウス)およびレーザー誘発CNVモデルマウス(CNVマウス)への硝子体内投与により検討した。またSP6001ナノ粒子を被包化したマイクロ粒子を作製し、その長期効果をCNVマウスへの硝子体内投与により検討した。
【結果】SP6001はヒト臍帯静脈内皮細胞の遊走を阻害した。rho/VEGFマウスにおいて0.1μg のSP6001硝子体内投与によりSRNは33%抑制されたが、0.01μgおよび1μgは抑制効果を示さなかった。CNVマウスにおいて1μgあるいは0.1μgのSP6001硝子体内投与によりCNVはそれぞれ17%、44%抑制された。またSP6001ナノ粒子およびSP6001ナノ粒子被包化マイクロ粒子の硝子体内投与によりCNVは30%抑制された。SP6001ナノ粒子被包化マイクロ粒子によるCNV抑制効果は投与後8週間持続した。
【結論】SP6001は硝子体内投与によりSRNおよびCNVの抑制を認め、SP6001ナノ粒子をマイクロ粒子に被包化することでより長期的な抑制効果を示した。