オオナカ マサユキ   OHNAKA MASAYUKI
  大中 誠之
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 加齢黄斑変性のラニビズマブ療法再発・耐性例に対するアフリベルセプトのスイッチ効果
会議名 第30回日本眼循環学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎大中誠之, 永井由巳, 有澤章子, 平本裕盛, 三木克朗, 尾崎絢子, 髙橋寛二
発表年月日 2013/07
開催地
(都市, 国名)
東京
概要 【目的】滲出型加齢黄斑変性(AMD)に対してラニビズマブ硝子体内投与(IVR)を行った症例で、再発あるいは耐性を認めた症例に対するアフリベルセプト単回投与のスイッチ効果を検討した。
【対象】対象は関西医大枚方病院でAMDに対して、過去にラニビズマブ硝子体内投与(IVR)を行い、再発或いは薬剤効果が減弱して耐性を示したため、アフリベルセプト硝子体内投与(IVA)に変更した52例53眼である。内訳は、IVR後再発例43眼、耐性例10眼で、病型は典型AMD28眼、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)24眼、網膜血管腫状増殖1眼であった。これらの症例について、初回IVA1か月後の滲出所見や視力の変化を後ろ向きに検討した。
【結果】平成25年1月7日から3月18日にIVRからIVAにスイッチした症例は男性39例女性13例で、平均年齢は73.7歳(57~89歳)であった。過去のIVR回数は1~35回(平均7.4回)で、IVA直前に漿液性網膜剥離(SRD)と網膜浮腫が52眼(98.1%)に認められた。IVA1か月後にSRDと浮腫が消失して黄斑部が完全にドライになった症例は39眼(75.0%)あり、典型AMDで67.9%、PCVで82.6%であった。 IVA1か月後の視力変化は、logMAR視力換算で0.3以上を有意とし、改善2眼(3.8%)、不変49眼(92.4%)、悪化2眼(3.8%)であった。平均小数視力は初回IVA前0.41、IVA1か月後0.43で有意な変化はなかった。
【結論】IVAはIVRで再発や耐性を示すAMD症例に対して、短期的に効率的な解剖学的スイッチ効果が期待できると思われた。