イトウ タカシ
ITOU TAKASHI 伊藤 嵩志 所属 関西医科大学 内科学第三講座 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 水冷式マイクロ波アンテナ(Cooled microwave antenna)の基礎的検討:Cool-tipラジオ波システムとの比較 |
会議名 | 第16回肝癌局所療法研究会 |
学会区分 | 研究会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎井口亮輔 関 寿人 津田梨那子 中丸 洸 伊藤嵩志 青井麻美子 堀谷俊介 桝田昌隆 山口隆志 中橋佳嗣 岡崎和一 |
発表年月日 | 2014/03 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪 |
概要 | 【目的】マイクロ波凝固療法は、ラジオ波焼灼療法に比べ治療時間は短いものの、凝固範囲が小さいという欠点がある。しかし近年、欧米を中心に水冷式マイクロ波電極が開発され、従来の電極よりも広い凝固範囲を獲得出来るとの報告がある。当科でも以前より水冷式電極を開発しており、今回当科を中心に開発した水冷式電極(A)と、Vision medical社製の水冷式電極(B)を用いて基礎的検討をした。
【方法】摘出牛肝臓(組織温約23℃)を用い、電極(A)は14G(1.6mm)、有効長20cmで、出力80W、110Wにて各5分間、10分間の凝固を行った。一方、電極(B)は太さ16G、有効長20cmで、出力100Wにて5分間、10分間の凝固を行った。ジェネレーターはmicrotazeを使用した。凝固範囲は電極穿刺部を通る割面にて、電極穿刺線上の最長径(a)mmとその直行線の最長径(b)mmを測定した。 【結果】電極(A)での凝固範囲は80W、5分にて(a)34.2±1.6mm、(b)27.6±0.5mm、10分で(a)44.8±0.8mm、(b)34.4±1.3mmであった。また110W、5分で(a)41.2±2.6cm、(b)30.0±2.1mm。10分で(a)47.8±0.8mm、(b)38.0±2.2mmであった。電極(B)では110W、5分にて(a) 56.0±2.2mm、(b) 35.8±0.8mm、10分で(a) 69.0±3.3mm、(b) 48.6±3.1mmであった。 【考察】両電極とも内部を蒸留水が環流することによる冷却効果により、電極先端部の組織炭化が抑制されるため効率の良いマイクロ波照射が行われ、広い凝固範囲が得られたと考えられた。 【結語】水冷式マイクロ波電極は従来の電極と比べ、広い凝固範囲を獲得することが可能であり、肝細胞癌の局所治療において今後有用な電極となり得ると考えられた。 |