ヨシダ カツノリ   YOSHIDA K.
  吉田 勝紀
   所属   関西医科大学  内科学第三講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル PBCモデルマウスにおいてIL-12p40をノックアウトすると胆管炎は改善する
会議名 第51回日本臨床分子医学会学術集会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎吉田 勝紀, 守時 由起, 常山 幸一, 松崎 恒一, 関 寿人, 岡崎和一
発表年月日 2014/04
開催地
(都市, 国名)
東京国際フォーラム (東京)
概要 背景と目的
原発性胆汁性肝硬変症(PBC)は慢性の自己免疫性胆管炎で、血清中の抗ミトコンドリア抗体が疾患特異的に陽性である。また、最近ではPDC-E2に対する自己反応性T細胞の存在が病態に重要であると報告されている。これまでにCD4プロモーターの下流に2型TGF-b受容体のdominant negativeを挿入した マウス(dnTGF-bRII)では血清中の抗ミトコンドリア抗体が陽性で肝臓では、PBC類似の胆管炎を認め血清中のIL-12p40, IFN-g, TNF-aといったTH1サイトカインが著明に上昇し、胆管炎の病態に非常に重要な役割を果たしていると考えられている。
今回我々は、どのサイトカインがdnTGF-bRIIマウスの胆管炎に重要であるかを検討するためにサイトカインノックアウトマウスを掛け合わせダブルノックアウトマウスを作製して検討を行った。
方法、結果1. IFN-gノックアウトマウスをdnTGF-bRIIマウスと掛け合わせ、IFN-g-/-dnTGF-bRIIマウスを作製したが、胆管炎の改善は認めなかった。そこで、Th1サイトカインの上流に位置するIL-12p40を同様の方法でノックアウトしたところ胆管炎は治癒した。2. IL12-p40-/-dnTGF-bRIIマウスの肝臓のリンパ球はすべて優位に減少し、肝臓内のサイトカインおよびケモカインもIL12p40 KO dnTGF-bRIIマウスではともに優位に低下していた。
結語;dnTGF-bRIIマウスのPBC類似の肝病変においてIL12p40が非常に重要な働きをしていることが判明した。