タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 特異な進行性の虹彩萎縮を合併した発達緑内障の1例 |
会議名 | 第68回臨床眼科学会 |
発表者・共同発表者 | ◎前田敦史, 城信雄, 加賀郁子, 千原智之, 中川和紀, 高橋寛二 |
発表年月日 | 2014/11 |
開催地 (都市, 国名) |
神戸 |
概要 | 【目的】
発達緑内障に合併する虹彩異常は、先天性であり進行性を示すことは少ない。今回、発達緑内障に特異な進行性の虹彩萎縮を合併した症例を経験したので報告する。 【症例】 症例は15歳男性。7歳時に牛眼を指摘され、関西医科大学滝井病院を受診。眼圧は右眼17mmHg、左眼20mmHg、角膜径は両眼13mm、虹彩に異常なく、隅角に虹彩高位付着を認めた。両眼早発型発達緑内障と診断され、近医眼科で経過観察されていた。1か月前より、両眼眼圧が30mmHgを越えるようになり、2013年9月4日に当科を紹介受診された。眼圧は右眼39mmHg左眼19mmHg。両眼に7歳時には認めなかった円周性の虹彩全周の萎縮・虹彩欠損・瞳孔偏位・小瞳孔を認めた。後部胎生環はなく、隅角には虹彩高位付着を認めるのみであった。角膜内皮細胞に異常は認めなかった。右眼の視神経乳頭陥凹拡大および、ハンフリー視野検査で視野異常を認めた。薬物療法を開始したが、右眼の眼圧コントロール不良であったため、右眼に対しトラベクロトミーを施行した。 【考案】 本症例では、Axenfeld-Rieger症候群や本態性虹彩萎縮が疑われたが、特徴的な臨床所見を認めなかった。進行性の虹彩萎縮の原因は不明であるが、虹彩萎縮に伴って眼圧コントールが悪化してきており、今後注意して経過観察を行う必要がある。 |