オオナカ マサユキ   OHNAKA MASAYUKI
  大中 誠之
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 黄斑欠損に合併した脈絡膜新生血管に対するアフリベルセプト硝子体内投与
Intravitreal aflibercept for CNV due to macular coloboma
会議名 第68回日本臨床眼科学会
発表者・共同発表者◎高橋元, 大中誠之, 境友起夫, 三木克朗, 中内正志, 高橋寛二
発表年月日 2014/11
開催地
(都市, 国名)
神戸
概要 【目的】黄斑欠損は先天性または胎齢期の感染症などにより生じるまれな疾患である。黄斑欠損に合併した脈絡膜新生血管(CNV)に対してアフリベルセプト硝子体内投与(IVA)を行った1例を報告する。
【症例】症例は60歳男性。平成23年初旬より右眼黄斑欠損の診断にて前医で経過観察されていた。平成25年11月15日より右眼視野狭窄、視力低下を自覚し、同年12月5日前医受診。左眼黄斑部に網膜下出血を認めたため、精査加療目的で当院を受診した。当院初診時右眼矯正視力0.1左眼1.2。右眼眼底に中心窩を含んで4乳頭径大の黄斑部の脈絡膜欠損とその鼻側縁に灰白色病巣および網膜下出血を認めた。フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)では、灰白色病巣に一致して造影早期から境界明瞭な過蛍光を認め、造影後期には旺盛な蛍光漏出を示した。インドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)では、FAの過蛍光部に一致して網目状のCNVを認めた。FA、IAで脈絡膜欠損部は低蛍光を認めた。光干渉断層計では、中心窩の網膜、脈絡膜は欠損しており、その部位の強膜は菲薄化し後方に強く突出していた。脈絡膜欠損部の鼻側縁にはGass分類II型のCNVと網膜浮腫を認めた。黄斑欠損に合併したCNVと診断し、毎月1回連続3回にわたり右眼にIVAを施行した。治療後、CNVは退縮し、網膜浮腫は消失、網膜下出血は吸収した。治療後4カ月で視力は矯正視力0.1から0.3に改善した。
【結論】黄斑欠損に合併したCNVに対してIVAは有効であった。