タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル ポリープ状脈絡膜血管症に対する光線力学的療法と抗VEGF療法の効果の比較
会議名 第119回日本眼科学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎永井由巳, 正健一郎, 有澤章子, 大中誠之, 三木克朗, 木村元貴, 千原智之, 髙橋寛二
発表年月日 2015/04
開催地
(都市, 国名)
札幌
概要 【目的】ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)に対する光線力学的療法(PDT)や抗血管内皮増殖因子療法(抗VEGF療法)において良好な成績が報告されているが、その両者の成績について後ろ向き調査で比較検討する。
【対象・方法】関西医大病院を受診し、PDT(2004年6月から2005年5月まで)またはアフリベルセプト硝子体内投与(IVA;2013年1月から2013年9月まで)を受け、12か月経過観察できたPCVの連続症例38例38眼である。全例治療歴はなく、PDT群が25例25眼、IVA群が13例13眼で、それぞれの群の平均年齢は、70.3歳、71.0歳であった。PDT群は眼科PDT研究会のガイドラインに従って治療を行い、3か月毎に効果の判定を行った。IVA群はアフリベルセプト3回の導入期投与を行い、その後は毎月の診察で必要時に再投与(PRN)を行った。
【結果】PDT群、IVA群の平均小数視力は、初回治療時が0.19、0.3、初回治療から3か月後は0.2、0.37、6か月後は0.21、0.34、9か月は0.22、0.33、12か月後は0.24、0.36と両群ともに12か月後まで有意な視力改善を得た。初回治療時と12か月後の視力をlogMAR視力0.3の変化で評価すると、改善と維持とでPDT群は80%、IVA群は76.9%で、治療回数はPDT群が1.9回、IVA群が4.4回であった。
【結論】PCVに対するPDTとIVAは治療開始から1年以内において、視機能維持においては同等の成績であり、全身的リスクを有したり頻回通院が困難な患者にはPDTを第一選択としてもよいと思われた。