タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 脈絡膜悪性黒色腫に対する局所放射線治療後の放射線網膜症 |
会議名 | 第33回日本眼腫瘍学会 |
招聘 | 招聘 |
発表者・共同発表者 | ◎髙橋寛二 |
発表年月日 | 2015/10 |
開催地 (都市, 国名) |
松江 |
概要 | 【緒言】脈絡膜悪性黒色腫(CM)に対する局所放射線治療として小線源治療や重粒子線治療が使用され、治療後に放射線網膜症を生ずることが知られている。局所放射線治療後に生じた放射線網膜症の2症例を報告する。
【症例】症例1は61歳男性。左眼の眼底上方に長径3.5乳頭径の褐色の脈絡膜隆起性病変があり、画像診断からCMと診断した。眼球温存希望のため国立がんセンター中央病院にて小線源療法を受け、腫瘍縮小をみたが1年後に腫瘍が再増大し眼底上半に網膜毛細血管閉塞領域を生じた。この領域に対し散発的光凝固を行ったが1か月後に大量の網膜下出血から硝子体出血を生じ眼球摘出を行った。病理組織では放射線網膜症の部位の網膜血管閉塞と網膜菲薄化、網膜色素上皮萎縮と脈絡膜の線維化がみられた。症例2は37歳男性。右眼血管アーケード下方に3乳頭径大のCMがみられ、眼球温存希望のため重粒子医科学センター病院にて重粒子線照射を受け、腫瘍は軽度縮小したが、2年4か月後に黄斑浮腫による視力低下を生じた。蛍光眼底造影で黄斑部を含んで網膜毛細血管閉塞が見られたため、その領域に散発的光凝固を行い経過観察中である。 【考察と結論】CMに対する局所放射線治療後には高頻度に放射線網膜症が発生するが、その治療方法については確立していない。組織学的には血管閉塞を伴う網脈絡膜の菲薄化が特徴であり、光凝固療法の必要性、有効性について検討を要すると思われた。 |