タカハシ カンジ   TAKAHASHI KANJI
  髙橋 寛二
   所属   関西医科大学  眼科学講座
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 硝子体手術後の糖尿病黄斑浮腫に対する抗VEGF薬硝子体注射の効果
会議名 第21回日本糖尿病眼学会
学会区分 全国規模の学会
発表者・共同発表者◎嶋千絵子, 山田晴彦, 佐々木麻衣子, 城信雄, 髙橋寛二
発表年月日 2015/11
開催地
(都市, 国名)
名古屋
概要 目的:無硝子体眼の糖尿病黄斑浮腫に対する抗VEGF薬硝子体内注射の効果を検討した。
対象:内境界膜剥離併用硝子体手術後半年以上経過した症例で、糖尿病黄斑浮腫が改善しなかった例や増悪時に抗VEGF薬の硝子体内注射を行った10例10眼。男性4例女性6例、平均年齢は70.5歳。ただし硝子体注射前半年以内にレーザー光凝固やトリアムシノロンテノン嚢下注射を行った症例は除外した。
方法:硝子体注射1か月後の中心窩網膜厚(CRT)、OCT所見、視力について後ろ向きに検討した。複数回注射症例は、1か月毎連続注射の場合は最終注射から1か月後、悪化時注射の場合は初回注射から1か月後の評価を行った。
結果:ラニビズマブ注射8眼(2回連続投与が1眼)、アフリベルセプト注射2眼(3回連続投与が1眼、2回悪化時投与が1眼)であった。全例CRTは減少し、平均CRTは治療前533±247μm、治療後433±182μmで、平均変化量は100μmであった。CRTの20%以上の減少を3眼(30%)に認めたが、全例ラニビズマブ注射後、かつ嚢胞様黄斑浮腫(CME)であった。logMAR視力で0.2以上の改善は1眼(10%)、不変が9眼(90%)であった。
結論:無硝子体眼の糖尿病黄斑浮腫に対する抗VEGF薬の硝子体注射は、必ずしもCRTが正常化するわけではないが短期的には有効であった。今後薬剤による効果の違いや効果持続期間について更なる検討を予定している。