オオナカ マサユキ
OHNAKA MASAYUKI 大中 誠之 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 脈絡膜菲薄化を伴うポリープ状脈絡膜血管症の臨床的特徴 |
会議名 | 第69回日本臨床眼科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎木村元貴, 永井由巳, 三木克朗, 大中誠之, 千原智之, 髙橋寛二 |
発表年月日 | 2015/10 |
開催地 (都市, 国名) |
名古屋 |
概要 | 【目的】近年、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV) の脈絡膜肥厚が注目されている。一方、PCV には脈絡膜の菲薄化を示す症例もみられる。脈絡膜菲薄化を伴うPCV の臨床的特徴を調査した。
【対象と方法】アフリベルセプト硝子体内投与(IVA) を施行したtreatment naive のPCV症例のうち、光干渉断層計(OCT) で中心脈絡膜厚(CCT)177μm 未満の脈絡膜菲薄化症例を抽出し、臨床的特徴について検討した。 【結果】調査したPCV 症例48 眼中11 眼(22.9% ) にCCT の菲薄化を認めた(A群:平均CCT128.9μm)。菲薄化を認めなかった症例群(B 群:304.9μm) を比較すると、平均年齢はA 群75.9 歳、B 群67.7 歳と有意差があった。 A 群の性別は男性10 例、女性1 例で、治療開始時平均logMAR 視力、病巣最大径、ポリープ数にB 群と有意差はなかった。大きなポリープ状病巣はA 群11 眼中6 眼(54.5% )、B 群37 眼中11 眼(29.7% ) とA群に多くみられた。インドシアニングリーン蛍光造影(IA) における脈絡膜血管透過性亢進を示したのは11 眼中1 眼(9.1% ) であった。IVA開始後12か月の検討では、両群ともにCRT(変化率: A 群27.5% ,B 群39.9% )、CCT(変化率: A 群14.6% ,B 群12.5% ) は有意に改善し、B 群では有意な視力改善を認めたが、A 群は改善傾向に乏しかった。 【結論】脈絡膜菲薄化を伴うPCV 症例は高齢男性に多く、大きいポリープを持つ症例が多い。脈絡膜血管透過性亢進を持つ症例は少なく、IVA を行うと解剖学的には改善したが、視力改善は乏しかった。 |