タカハシ カンジ
TAKAHASHI KANJI 髙橋 寛二 所属 関西医科大学 眼科学講座 職種 非常勤講師 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 黄斑疾患の臨床病理相関 |
会議名 | 豊中市眼科医会学術講演会 |
招聘 | 招聘 |
発表者・共同発表者 | ◎髙橋寛二 |
発表年月日 | 2015/10 |
開催地 (都市, 国名) |
豊中 |
概要 | 近年、光干渉断層計(OCT)の進歩によって、網膜・脈絡膜の断層像がより明瞭に捉えられるようになり、OCTによる新しい所見の発見や病態解明に迫る報告がなされるようになってきた。OCTによって観察できる網脈絡膜疾患は、主として黄斑部に病変を生ずる黄斑疾患であり、頻度の多いものとして、網膜上膜、黄斑円孔、黄斑浮腫、中心性漿液性脈絡網膜症、加齢黄斑変性などが挙げられるが、黄斑部の網脈絡膜は眼底の他の部位と比べて特殊な組織構築を持つため、各疾患において特徴的な臨床所見やOCT所見を呈する。一方、疾患の性質上、従来から黄斑疾患の病理組織標本はさほど多く得られておらず、OCT像と病理組織像の相関について検討した報告は少ない。
本講演では、主として演者が観察した加齢黄斑変性の摘出脈絡膜新生血管や摘出眼球の組織標本を中心に病理組織所見を再検討し、脈絡膜新生血管の構造や網膜外層の病的変化、さらには脈絡膜の病的変化(肥厚や菲薄化)などの病理組織所見から、近年明らかになったOCT像をどのように解釈し、病態の理解に結びつければよいのかについて考察する。また、演者の手持ち標本のない疾患については、過去に論文や教科書において報告された病理組織写真に基づいてOCT像と病理組織像の相関を考察し、少しでも日常臨床に還元できるように努めたい。 |