ナカムラ トモユキ
NAKAMURA T. 中邨 智之 所属 関西医科大学 薬理学講座 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 正常マウスのBruch膜弾性板を形成する蛋白質の検討 |
会議名 | 第120回日本眼科学会総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎盛秀嗣, 髙橋寛二, 山田 晴彦, 中邨 智之 |
発表年月日 | 2016/04 |
開催地 (都市, 国名) |
仙台, 日本 |
概要 | 目的
弾性線維構成にFibrillin1, developmental arteries and neural crest EGF-like(DANCE), Elastin, Latent TGF-β Binding Protein(LTBP)2/4は必須の蛋白質である。これまでにマウスのBruch膜弾性板にこれらの蛋白質がすべて存在するかどうかを検討した報告はない。本研究では蛍光抗体法を用いた免疫染色を行い、Bruch膜弾性板において上記4種の蛋白質の有無を検討した。 対象と方法 C57BL610週齢マウス雌10匹20眼を対象とした。眼球は摘出後すぐにドライアイスを用いて凍結ブロックを作成した。その後、Cryostat®(Leica社、東京)及び川本法を用いて、厚さ8μmの凍結切片を作成した。切片作成後、coldメタノール5分、PBS5分、4%Block Ace20分に浸した。次に1次抗体(Anti- Fibrillin1, DANCE, Elastin, LTBP2/4)を1時間反応させ、PBS3回洗浄した。洗浄後、2次抗体(AlexaFluor®488, AlexaFluor®546, DyLight®650)を1時間反応させ, PBS3回洗浄し、ProLong®Goldにて切片を封入した。封入後、蛍光顕微鏡BZ-X700® (KEYENCE社、大阪)を用いてBruch膜を観察した。 結果 全眼においてBruch膜には弾性線維形成に寄与するFibrillin1, DANCE, Elastin, LTBP2/4のすべてに陽性所見が明瞭に得られた。一方で、陽性所見としての蛍光シグナルの強度や分布に各蛋白質間の差は認めなかった。 結論 マウスのBruch膜に初めて弾性線維を構成するFibrillin1, DANCE, Elastin, LTBP2/4がすべて存在することが証明された。今後はDANCE, LTBP2, LTBP4short foamノックアウトマウスを用いて同様の検討を行い、Bruch膜の脆弱性に基づく新たな疾患モデルの作成を試みる予定である。 |